短距離走選手の股関節

本日もブログを読んでいただき、本当にありがとうございます。

今回は、インスタでも紹介した、ダッシュの時の股関節の動きについて。

短距離走選手だけでなく、バスケットやハンドボールの速攻の時や、サッカーで、相手チームにボールがチェンジした時など、ダッシュというものは様々な競技で必要とされます。

一つの例として、短距離走選手のお写真を見てみましょう。

これは、左右同じ瞬間の写真です。
右脚では、股関節を大きく屈曲させ、反対の左脚は逆に大きく伸展という股関節の動きをしています。

早く、瞬発的に体を前に進めるには、この股関節の動きが大事そうですね!

現代は、YouTubeやネット検索などで、本当に様々なトレーニング情報が入手できます。
早く走るためにこの筋肉をこんな風にきたえればいいよ!
高くジャンプしたいなら、これをしよう!

もちろん、科学的に論証があるなら、それらのトレーニングは、とても大事だと思います。

しかし、どのトレーニングをしようが、ヒトが関節で動いているということはまぎれもなく事実であり、それを無視できないわけです。

走りには、筋力があっても、股関節の角度が十分に動かないといけないということがわかったと思います。
では、みなさん、しっかり股関節を動かせていますか?

今回は、股関節「屈曲」の方をしっかり解説していこうと思います。

上の図は、どちらも脚の位置が変わりません。
しかし、骨盤の位置が違うだけで、これほど角度が変わってきます。
股関節屈曲とは、左の図の姿勢で十分発揮されています。

先程の写真も、上半身がしっかり真っ直ぐをキープしているから、股関節屈曲という動きを十分使いこなせているのです。

じゃあ、この股関節屈曲という動きを可能にするにはどうすればいいのでしょう?

まず、ちょっと難しいですが、理学療法士の私たちが、関節の動きが悪い患者さんを目の前にした時に考えるのは次の5つ。
①筋肉のせいなのか
②靭帯や腱のせいなのか
③骨のせいなのか
④皮膚のせいなのか
⑤神経のせいなのか

まず、お子様たちは、健康にスポーツを楽しんでいるのなら、主に考えるのは①〜③でいいと思います。

「①筋肉のせいなのか」
股関節屈曲に働く筋肉の代表は「腸腰筋」です!これはよく聞く人も多いと思います。
知っていて、トレーニングしているつもりでも、股関節屈曲の角度が、骨盤との連携でイメージできていないとあまり意味はないと思います。この腸腰筋が柔軟であることはもちろんですが、股関節には屈曲以外にも、「伸展・外転・内転・内旋・外旋」という動きがあります。腸腰筋のトレーニングをしているお子様のその動き、本当に「屈曲なの?」という問題が出てきます。屈曲+内旋などが入ってくれば、効果は半減するでしょう。このように筋肉がただ伸び縮みするものだという概念も変えていってほしいです。

「②靭帯や腱のせいなのか」
「え?腱って、筋肉と同じような物じゃないの?」いいえ!筋肉と腱は全く違う役目であり、一緒に考えてしまうとアキレス腱などのケガから抜け出せなくなってしまいます。

「③骨のせいなのか」
筋肉だけいくら、ケア・トレーニングしても一向に関節の動きが良くならないのは、ここにあります。
骨折とか、そういうことではなく、関節の中には、滑液や関節方という、動きをスムーズにしてくれるものがあります。

このように、短距離選手は股関節屈曲を様々な要素をクリアして、やっと最大限に生かしています。

スタート時なんて、みてください↓ さらにすごい屈曲角度になっています!

今回は、屈曲について話しましたが、股関節には「伸展・外転・内転・内旋・外旋」という動きがあると先程言いました。
さらに、走るということは、股関節だけで叶うものではありませんね。
膝、足首、足の指にも関節はたくさんあります!

そう、一握りのトップ選手になるには、他の人にはない努力と知識、つちかった感覚が必要です。
それは「天性」ではなく、「いかに考え動いているか」にかかっていると思います。

お子様がしっかり屈曲できているのか、屈曲できていないならどの要素が悪いのか、BASHiP会員の皆様はどうぞ公式LINEに画像や動画を送ってください!

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では、会員専用ブログでは、この股関節の屈曲に関わる腸腰筋の筋力と働きのチェックの仕方と、これを強化できるテキスト動画のご紹介をしているのでそちらもチェックしてくださいね!